FC2ブログ

    羽織のお直しはらくちん!

    羽織の丈は、戦前まではかなり長かったようですが、戦後、活動的な洋装の普及に対応してか短くなっています。

    母が小学校の入学式や卒業式に着てきた黒の絵羽織は、2尺(76cm)位のお尻が隠れるくらいの短い丈でした。
    普段に防寒で来ていた”茶羽織”は、座ったら畳に届く位のもっと短い丈で、袖丈も短く活動しやすい丈でしたが、
    家庭着の上っ張り(ひっぱり)よりは”きちんと感”があったように思います。
    s-haoritake.jpg
    昭和38年発行の「和装と和裁百科」では、羽織丈は身長の半分と書いてあります。

    最近は、また、羽織丈は長いのが増えていて2尺6寸(1m)を超えるものも多く見受けられます。
    大正時代のレトロなスタイルへのあこがれもあると思いますが、今は、短い羽織丈だとちょっと野暮ったく見えてしまいます。
    akasityo.jpg
    あこがれの「築地明石町」鏑木清方

    そこで、頂いた古い大島紬のアンサンブルの羽織の丈を伸ばしてみました。
    たて糸とよこ糸を一定の間隔で染めたもので、紗綾形を起こしたような模様で、木綿絣にもよく見られる柄です。
    大島紬では、締め機を使う以前からの模様で、秋名バラ柄と呼ばれています。
    これは、大柄で普段着用に織ったもののようですが、毎段たて糸と横糸の絣をきっちり合わせて丁寧に織られています。
    s-DSC_0071.jpg

    <お直し手順>
    STEP1
    袖とマチを外す。
    衿は葉裏まで解き、表地を羽裏から外し裾を伸ばす。
    (ここで、見ごろも袖も折山にアイロンをかけて筋消し)
    s-DSC_0072.jpg


    STEP2
    衿は折りかえし分ギリギリまで出して、新しい羽織丈を決める。(今回は2寸≒約8cm)
    前後の身ごろ(表地)を新しい羽織丈で折り返し、羽裏まで折り返し分が足りないのであまり布を足して接ぐ。
    s-DSC_0075.jpg


    STEP3
    衿を縫い綴じつける。(羽織の衿は、反物巾を切らずに畳んで縫っているので畳み方に注意!)
    脇のマチも新しい丈に合わせて折り返し前後の身頃を挟んで綴じる。
    (羽織の身頃幅を広げたいときは、ここで広げる。)

    STEP4
    袖を身頃に縫い綴じる。(袖幅も変更可能)
    s-DSC_0076.jpg

    出来上がりました。
    2寸(8cm)ほど伸ばしただけですが落ち着いた丈になりました。
    s-akina.jpg
    羽織紐は、普段用なので共布で作った紐を縫い付けています。

    ※お直し前の短い丈と着比べた写真があると一目瞭然だったのですが、撮っていなくて残念!
    厚ぼったくないので、今の季節のお出かけに重宝しそうです。
    昭和30年~40年代に流行った短い羽織や道行は、古着屋でもとても安価で手に入ります。
    道行は、ミシンで縫ってあったり、縫い代も割って仕立てるので、直しが面倒なのに縫い代の筋が残りやすいのですが、
    羽織は、衿もまっすぐで前後身頃をマチを外せば丈も幅もかんたんに変更出来ますので、
    衿先にたっぷり縫い込みがあるものは、是非、自分で丈を伸ばして落ち着いた羽織に変身させてみてください。


    プロフィール

    柾女

    Author:柾女
    自己流のお裁縫でチクチク手縫いを日々楽しみ、”着物ライフ”をつつましく充実させたいと願っています。

    最新記事
    カテゴリ
    最新コメント
    月別アーカイブ
    カレンダー
    10 | 2016/11 | 12
    - - 1 2 3 4 5
    6 7 8 9 10 11 12
    13 14 15 16 17 18 19
    20 21 22 23 24 25 26
    27 28 29 30 - - -
    アクセスランキング
    [ジャンルランキング]
    趣味・実用
    5580位
    アクセスランキングを見る>>

    [サブジャンルランキング]
    手芸・ハンドクラフト
    1114位
    アクセスランキングを見る>>
    アクセス
    たるしるみちるランキング
    QRコード
    QR